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四九  王さまの宴会のたとえ話


 イエズスさまは、つぎのようなたとえ話をなさいました。

 あるところへ王さまがあって、王子のために婚礼のお祝いをしようとしました。そこで家来たちに、「町へ出て行って、行き会った人々をみな、婚礼の宴会によんできなさい」と言いつけました。家来はさっそく町へ出かけて行って、多勢の人々を連れてきました。

 さて。王さまがこれらの客を迎えようとして、宴会場へ入って行きますと、そこに、礼服をちゃんとつけていない
一人の人がありました。王さまはこの人に向かって、「友よ、あなたはなぜ、礼服も着ないでこの席に入ってきたのか」ととがめました。しかしその人はただ黙っているだけで、何も答えられませんでした。怒った王さまは、家来に言いつけました、「この男の手足をしばって外の暗やみに投げ出せ。そこには嘆きと歯がみがある。」


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